フィッティング事例(パラアスリート)

藤井選手のフィットを伊豆ベロドロームで行ってきました。6時間があっという間に過ぎてしまうほど内容が濃いフィットでした。

事前に考えておいたポジションの組み合わせとライダーにやりたいイメージをすり合わせ、最終的に一つか二つに絞ってテストをした。40秒前後の短距離のなので体力、集中が残っているフレッシュな状態で試す必要があります。

限りあるテストを大事にし、バイクをセットアップしてスタートを見守る。多分5回もテストできない・・・そんな緊張感の走るフィットの現場でした。ライドごとにパワーデータをチェックしながら、その場で数値のフィードバック。しびれます。

ポジションだけではなく、ホイールの組み合わせ、空気圧、チェーンリングとコグのギヤ比、チェーンの長さ・・・・ありとあらゆることを同時に決めていきました。

8月末開催の全日本では、持ち前の粘りで好タイム出してくれる事でしょう!僕はすでに、ドキドキしています。選手のフィットは誤魔化せない!フィードバックは「イイ、ダメ」の二つしかない。考えて考えて考えての調整。怖いけどフィッターしか出来ない。頼っていただける以上やるしかないのです。

フィッティング事例(おしり、膝、足の痛み改善)

今回のフィッティングのお客様は、おしりと手首、右ひざが痛い。さらに2H以上のライドで足の痛みを抱えて・・・そんなお悩みを抱えるライダーさんです。

お尻の痛みは、サドルが原因かも!?

坐骨の幅を測定して乗り方に適用するサドルの幅を選びます。座る位置が前方ですと、そもそも痛い座り方ですので、セオリー通りにサドルの幅が広い後方で座りなおします。セオリー通りに座れてから、高さの調整に移ります。

サドルの高さを調整する時は、柔軟性を把握しながら数値で行います。ハムストリングの柔軟性が50%ほどの稼働域を持っていたので、数値をみながら50%ほどの可動域に設定します。もちろん左右の差も考慮します。

RETULFITではリアルタイムで数値を分析できるため、ライダーの感覚と数値(安全な角度)を同調させられます。

ライダー自信が工夫して乗りストレスが取れない場合は、体の感覚と満足するポイントを再定義してあげます。実はフィードバックをする時は、フィッターが最も気を使い、ライダーのペダリングの動きの良いところを集中して見定め、肯定的に伝える瞬間です。

膝の痛みについては、サドルの位置調整が原因かも

写真を比べると微かな違いがあるのですが、FIT前では骨盤と上半身をフラットにする特徴があり、膝の関節圧力が高まる状態でした。FIT後では、骨盤と腰椎をアップライトになっていますが、腕の突き出し方も工夫が必要です。ブラケットを下に抑えるのではなく、前方に押すようにします。

自然と上半身がアーチを作れるので、サドルに坐骨が押しつけやすく前方にずれません。サドルの後ろがせり上がっている形状を使ったアレンジの一つで、坐骨が支点となり上半身を起こしやすいのです。

身体評価の時にすでにわかっていたのですが、反り腰、コアサポート不足していました。瞬間的な力は出るけど、我慢しながらのポジションでした。全体的に後輪に力を乗せるように姿勢を起こしつつ、緩まないグリップをご提案して終了。

ブルベでじっくり乗り込み、一緒に作ったポジションを磨き上げていってください。

お悩みはポジションだけではない

フィッティングの仕事では職務上ライダーのお悩みを聞くことができ、まるで人生相談のよう。スポーツサイクルのお悩みの筆頭といえば、サドル痛い、首が痛い、手が痛いがメジャーですよね。これらも良くあるのですが、ヒルクライムが苦手、ロングライドを快適にしたい、ツールド沖縄〇〇キロを完走したい…ライダーはいつもフィットに期待している。

自分もフィッティングで解決してみよう・・・

と考え、すぐにでもサヨナラしたいお悩みは多種多様で、自転車のフィッティングで解決できることもあれば、そうでない場合もあることは事実です。

ハイパフォーマンスのバイクを買ってみたものの、想像以上に走れずお悩みをお店に打ち明けるけど、お店ではお悩みを解決できない・・・実際に多いのではないでようか。

ライダーの身体能力や個性に自転車を合わせる

ここで、今一度フィッティングの仕事(サービス)を簡単に定義しておきたいと思う。ライダーのお悩みに対して、フィッターがサービス提供できることは、ライダーの体の特徴に合わせて自転車のポジションを合わせる事なのです。

フィットは買うためにやるのか?お悩みを解決するためにあるのか?

今のお悩みを解消するためには、解決のきっかけを見出し、少しの未来を見据えられ、そのプロセスを語れるフィッターが求められています。当たり前のように自転車に乗り楽しんでいるフィッターが安心です。

ライダーファーストのマインドがあり、自転車特有のお悩みを共有できる人が安心。

そんなフィッターを探してみてください。

前置きが長くなりましたが、あるトライアスリートの成績を上げるためのフィッティングを相談されることがあり、最終的に行き着いた自分の考え(コツ)について話をしたい。

改めて(くどいですが)・・・フィッターはライダーの能力を最大限に引き出し、その場にある情報と現実を根拠に積み上げ安全なポジションを作る仕事なのです。

バイクパートはまさにクリテリウムです。これから言えることはスイムアップしてから先頭集団からドロップせず、集団ないにてポジションを維持できれば、ランを実力通りにこなし良い成績を取るチャンスがあると言う事。

クリテリウムをやったことがある人ならばわかると思いますが、ドロップした集団に追いつく事は不可能です。

簡単に成績を上げるためには、スイムの順位を上げ、次のバイクパートで先頭集団に居続けることがネクストステップとなります。そのために、練習の優先順位をスイム、バイク、ランへの変更が効率良い練習となります。

改善をしたいライダーが見定めておくポイント

◯完走できる体力はあるか?
◯必要とされる強さはあるか?
◯うまく走れるスキルはあるか?
◯何をすればゴールが近づいてくるか?

練習の手応えがあり、練習に自信がつき、次のライド(レース)で練習の答え合わせをした行くなるマインドが健全。

迷う事がないのでライドに集中できるのではないでしょうか。僕が行うバイクのフィットの時は、ライダーのフィーリングはもちろん大切にしますが、ポジションの使い方を理解しているか?使いこなせるか?

理解を促すように説明を何度もします。言語化するとすれば、「心」のフィッティングなのです。

フィット事例(パラアスリート)

藤井選手のフィットを伊豆ベロドロームで行ってきました。6時間があっという間に過ぎてしまうほど内容が濃いフィットでした。事前に考えておいたポジションの組み合わせとライダーにやりたいイメージをすり合わせ、最終的に一つか二つに絞ってテストをした。40秒前後の短距離のなので体力、集中が残っているフレッシュな状態で試す必要があります。

限りあるテスト時間を大事にし、バイクをセットアップし見守る。多分5回もテストできない・・・そんな緊張感の走る現場。ライドごとにパワーデータをチェックしながら、その場で数値のフィードバック。タイムが出るけど、よくない。逆に、いいけどタイムが出ない。

ポジションだけではなく、ホイール、空気圧、チェーンリングとコグのギヤ比、チェーンの長さ・・・・ありとあらゆることを同時に決めていきました。

選手のフィットは誤魔化せない!フィードバックは「イイ、ダメ」の二つしかない。考えて考えて考えての調整。怖いけどフィッターしか出来ない。頼っていただける以上やるしかないのです。

一度作ったポジションもズレていきます

本音を言うと、1年に一回の定期フィット受けて欲しいのです

最近、また「膝が痛い・・・」フィッターが背筋も凍る、怖いキーワードです。すぐにフィットをやらせていただき、通り一連のサービスを終た。「1年に一回の定期フィットを受けて欲しい・・・」これ今回のフィットのお仕事で強く意識したことなんです。

膝痛みの要因は「サドルに座れていない」

だけではありません。このほかに「関節の無理な角度」、「使いすぎによる疲労」が主原因です。すでにご存知の方も多いと思いますが、おさらいを込めてフィッティングの工程は、①インタビュー、②身体評価、③動きの確認、④効率の良いポジションへ導く(フィッティング)流れです。

私のフィッティングサービスでは限られた時間を有効に使いたいため、ライダーのお悩みと身体評価の関連性を踏まえ事前に要因を程度絞ります。それから実際の3Dモーションの動きより、最も影響度が高いポジションのズレ修正から変更をかけて行きます。

ポジションの変更が多いとライダーがポジションの変化に対して感覚が鈍化していくので、ポジションの提案は限りなく少なくする様に心がけているからです。これより、今回の膝の痛みのトラブルより導き出した痛みの原因は、蓄積された高い疲労でした。

パワートレーニングに挑戦したことのあるライダーであれば、CTL100を6ヶ月間も数値維持がどれだけ大変かおわかりいただけると思います。1年近くトラブルなく乗れるポジションだったのは不幸中の幸いともいえますが、CTL100以上の数値維持は1ヶ月までに留めます。詳しくはパワートレーニング バイブルの「疲労の管理」を学んでみてください。多くのライダーは追い込むことをこの本から学びますが、休息については片手間になっている事が多く能力向上が努力に対して成功していない現実を多く耳にします。

パワー・トレーニング・バイブルwww.amazon.co.jp

休息と練習は、同じ価値をもちます

長期的な疲労が続いていたため、12月にフィットを実施後すぐにオフシーズンを入れてもらいました。そして、膝のトラブルが治らない場合は、理学療法士による機能改善を提案させてもらいました。垣根を超えるアドバイスやスポーツドクターの紹介は、パーソナルサイクリングトレーナーの強みでもあります。これ以外にもバキバキに提案したい事は山ほどありましたが、グッと堪えお見送りとなります。

成長の近道を楽しみたいライダーの皆さんは、1年に一回フィットにきて欲しいのです。身体測定(アセスメント)にてフィジカルの変化を測定し、健康診断のようにトレーニングの方針決めに使う事ができます。

トレーニングの計画を作る際、フィジカルのレベルチェックは超がつくほど重要。現状を客観的に把握する事で、最も効果のあるトレーニングを選ぶ事ができるし、貴重なトレーニングの時間を有効につかうことができるのです。だから、無駄な練習を行う必要がないため休息にも時間を十分に割く事ができるのです。

余談ですが、能力を高めるポジション構築のフィットを行った場合には、6ヶ月に一回はポジションの測定はして欲しい。力を効率よく生み出す骨格の動きは、体への影響度も高くライダーが気がつかない内に不自然な動きに変わってしまう場合もあります。フィッターを自転車にまつわる主治医として頼っていただけると、快適な自転車ライフのお手伝いができるはずです。

軽井沢グランフォンド行ってきました

三ツ星フィットのクラブに入ってメンバーさん(フィットを受けてくれた方のみ)と、お友達の方がたと前日から会場に集結しました。私たちは120km獲得標高2500mライドの部にエントリーし、日頃の練習の成果を試し、クライミングのコツなどを教える課外活動の予定でした。

ワクワクして現地に入るも、当日の朝からしんしん雨が降り続いていた。天気予報を何度もみなおしたけど、スタートの時間では雨雲が会場周辺から消えないことがわかる。朝からずっと苦渋の判断をしないといけない・・・の予感はしていた。

ゴールは帰宅の扉を開けるときまでです。楽しいロングライドは時に天候が急変するときもある。僕らはプロではなくアマチュアライダーなので、安全に家に着くことを逆算して判断を重ねる技術も必要です。

週末元気にライドしたら、翌日はいつも通りにオフィスにむかい仕事をこなさねばならない。最後の最後まで気をぬくことができません。今回のように車で遠征した時も、家からライドに出掛けた時も。

ポジションのことも同様で、自宅に戻る最後の曲がり角においても、安全にライドできるポジションを前提に考えています。ライドの途中でハンドルにもたれかかる状態であれば、快適ポジションに調整ができる余地がありそうです。

参加者の経験値の差を考慮する。ソロで参加していれば迷わずはしりだしていたし、それもグランフォンドの醍醐味。今回は10人弱のライダーをアテンドしながらのライドを考えると、走り慣れていなルートでの雨天、5度くらいの低気温、長い下り坂を考えると安全ではないと判断した。ルートも浅間山を1周するので、途中でショートカットすらできないのです。

このようなタフなコンディションでは、グループのリーダー(最も足のあるライダーがやることが多い)の負担も高いばいいもしばしば。足があるライダーはペースを上げられないため、ゆっくりと走るから体温が上がらず体力も削られる。経験値の低いライダーは迷惑かけまいと、一生懸命に自転車を走らせる・・・お互い厳しいライドになってしまうのです。

結局はメンバー全体のレベルを俯瞰して考えていかないといけません。今回のグランフォンドの参加者をみていた僕の印象では、出走をキャンセルするライダーが少なかった印象でした。

気持ちを切り替え楽しむ。グループは2個(現地で合流する予定だったが・・・)に分かれて、一つは天気が回復してから周辺のクライミングを楽しんでいた。僕らのパーティーは宿泊ホテルのロビーを貸していただき、チェックアウトの時間まで楽しく談笑をし続けた。今日はたらふく時間があるので、話すことがなくなるまで自転車のことを話した。

やっぱりみんな自転車が好きだ、だからまた明日からライドするのだろう。この日を無理して走り、好きな自転車を嫌いにさせてしまうのは何も生まないのです。よかったと思いたい。

総勢10人くらいのメンバーさんで浅間山の周回を予定していましたが、気温が低いことや急勾配からの慣れないルートのダウンヒルのアクシデントのリスクを考慮して、走らない選択をしました。軽井沢に集い楽しく夕ご飯を食べ、翌日は元気に走る予定でした。皆で元気にゴールを切る喜びは来年にお預けとなりました。

「走らない」という判断に賛同してくれたみなさんに対して、心からありがとうと言いたいと思います。来年もここに集まりましょう。